知りたい、食べたい、触れてみたい!黒毛和牛のルーツ・但馬牛②
知りたい、食べたい、触れてみたい!黒毛和牛のルーツ・但馬牛

知りたい、食べたい、触れてみたい!黒毛和牛のルーツ・但馬牛
ひょうごフィールドパビリオンのプレミア・プログラム、“知りたい・食べたい・触れてみたい!黒毛和牛のルーツ・但馬牛”に参加してきました。
場所は兵庫県立但馬牧場公園。但馬牛を知って食べて触れ合えるところです。
但馬牛博物館を見てまわりながら、但馬牛博士に解説をしていただきました。そもそも但馬牛(たじまうし)とはどんな牛なんでしょうか。そして但馬牛(たじまうし)、但馬牛(たじまぎゅう)、神戸ビーフの違いは何なのでしょうか。
但馬牛(たじまうし)とは、ご先祖様を何代遡っても全てが兵庫県生まれの牛のことです。当然ながら世界でも兵庫県にしか存在しない、兵庫県内純血の牛です。特に、美方地域で飼育している牛は地域内純血の牛で、2023年に世界農業遺産に選ばれたそうです。
但馬牛(たじまぎゅう)は但馬牛(たじまうし)がお肉になった状態を指します。
そして神戸ビーフは、但馬牛(たじまぎゅう)の中でもある一定の基準に合格した高級品のことを言うんだそうです。
今いる但馬牛は美方地域の牛が広がっていったものだとお聞きしました。
それだけでなく、美方地域の牛は全国の黒毛和牛の改良の素として買われてきました。
さらにこの地で生まれた種雄牛「田尻」号は但馬牛のルーツと呼ばれ、その子孫たちが全国の黒毛和牛の改良に貢献してきました。
その結果、現在の、全国の黒毛和牛の99.9%に「田尻」の遺伝子が含まれているそうです。
レストランふるさとでオプションプログラムの但馬牛の食べ比べを行ってきました。
ロース、モモ、バラをその場で焼いて味わうのですが、部位ごとに柔らかさや脂肪の量が全く違っていて、どれも美味しくいただくことができました。
お膳には但馬牛の牛丼もついていて、普段はなかなか味わえない贅沢な味を楽しめました。熱々の鉄板の上でパチパチとハネる牛脂に、新鮮な但馬牛を乗せてじゅうじゅう気持ちの良い音が立ちます。オススメはタレでなく塩で味わうことです。お肉の本来の味がギュッと詰まっているので、思わず目を見開くほど感動的な味が楽しめます。
お料理を運んできていただく時に部位の紹介をもらうのですが、なんせお肉のことばかり考えているためすぐ忘れてしまいました。好きだなと思ったお肉がどの部位なのか後からでも分かるように、何か表記があるとより嬉しいなと思います。
いっぱいになるのはお腹だけでなく、食べ進めるにつれ心まで満ち満ちていきました。これを書いている今も思い出してお腹が空いてきちゃいます。オプションプログラムではローストビーフ作り体験というコースも行っているようで、そちらもとても興味がありますね。
大動物舎にて、真っ黒い牛たちに会ってきました。外は生憎の雨であまり多くの体験はできませんでしたが、それでも十分楽しむことができました。大きなお母さん牛から生まれたばかりの子牛までたくさんいて、解説を聞きながら少し触らせていただきました。暖かくて皮が分厚くて、なんだか絨毯みたいだなと感じました。
牛の急所は鼻だそうです。ほとんどの牛は鼻輪をつけており、鼻輪をつかまえるとどんなに暴れていても大人しくなるようです。また、白衣を着た人がお医者さんだと分かっているみたいで、注射を打たれたりするのではないかと、触られるのを嫌がるそうです。牛の視界はぼんやりと色や形を認識できる程度だとお聞きしましたが、分かるものは分かるんですね。とても面白いと思います。
本当にとても楽しく、美味しく、そして勉強になる経験をさせていただきました。素敵な場所と時間とお話を、本当にありがとうございました。
取材者:芸術文化観光専門職大学 2年生 阿賀ザクラ(ペンネーム)