野生復帰したコウノトリが教える地域環境づくり&玄武洞訪問②
野生復帰したコウノトリが教える地域環境づくり

野生復帰したコウノトリが教える地域環境づくり
皆さんはコウノトリに対してどのようなイメージを持っていますか。
おそらく「赤ちゃん」や「幸せを運ぶ」など縁起の良いイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。
今回は、そんなコウノトリの魅力や生息地として有名な豊岡との繋がりを探るべく、コウノトリとゆかりのあるスポットに足を運んでみました。
まず初めに訪れたのは、「コウノトリの郷公園」です。
到着するとまずコウノトリのポストがお出迎えしてくれます。
ここでは、講義と園内ガイドを体験しました。まず講義では、コウノトリの意外な特性や但馬地域で野生復帰するまでの歴史を学びました。とにかく、コウノトリと人間の体の仕組みの違いに驚きます。また、一時は害鳥とまで扱われたコウノトリが、もう一度私たちに姿を見せるようになるまで、沢山の方の努力で繋がってきたことを感じました。
園内ガイドでは、実際にコウノトリの姿を見て、実寸大の巣の上に乗ることもできました。講義で学んだことで、具体的にコウノトリの生活を感じながら体験することができます。
また、コウノトリ文化館では、望遠鏡でコウノトリの生活を覗くことができ、資料が保存された研究室を訪れたことで、コウノトリの生態をより詳しく知ることができました。
続いて訪れたのは、「久々比神社」です。
コウノトリの伝説が残る唯一の神社と言われています。お守りやモニュメントなどコウノトリとの繋がりを感じるポイントが随所に存在していました。落ち着く雰囲気のある神社で、地域の方がお昼休憩をされていました。
これまでの体験に思いを馳せながら、次の目的地である「玄武洞」までの円山川を渡し舟で向かいました。短い時間ですが、舟でしか感じられない澄んだ景色に癒やされます。心地よい空気が感じられて移動手段にとてもオススメです。
そして旅の休憩に「レストラン&カフェ玄武洞」で昼食をいただきました。玄武洞をイメージしたスイーツや但馬牛など地域に根づいたご飯がとても美味しかったです。
続いて訪れたのは、「玄武洞公園」です。一見コウノトリとの繋がりが見えない玄武洞ですが、実は豊岡にコウノトリが生息している大きな要因に玄武洞公園があります。玄武洞公園付近でボトルネック型という地形になっており、一帯が水の溜まりやすい湿地となりました。湿地は餌が多く、身を隠しやすいためコウノトリが暮らしやすい地質と言われています。一見別のものに見えていても、自然は繋がっていることを感じました。玄武岩の迫力に圧倒される時間でした。
続いて訪れたのは、「玄武洞ミュージアム」です。ここでは、湿地で育つコリヤナギを使った杞柳細工の体験を行いました。昔の豊岡は湿地であることから水害が多く、稲が育ちにくいことから杞柳細工が発展したと言われています。コウノトリもコリヤナギも円山川や玄武洞から生まれる湿地から影響を受けています。
![]() | ![]() |
また展示コーナーでは、普段目にしない種類の石や岩を沢山見ることができました。今まで、なかなか身につかなかった理科の知識をここでなら学びたいと思いました。
帰りに館内クイズに答えたことで、素敵なプレゼントもいただきました。
本レビューでは、コウノトリとゆかりのあるスポットを巡る旅をご紹介しました。いかがだったでしょうか。私は、コウノトリを探ることで、人と自然が共生する豊岡のルーツに触れた気がしました。海も山も川も繋がっていて、今日訪れた土地をコウノトリが繋ぐように羽ばたいているように感じます。紹介した体験は、すべて一般のお客様も申込が可能となっております。ぜひ、コウノトリを探しに豊岡へお越しください。
取材者:芸術文化観光専門職大学 1年生 水澤 碧