ひょうごを学ぶ!

なんでもある日本の縮図

城と雲海

城と雲海
山城跡で「美しい雲海」が見られます
山城跡で「美しい雲海」が見られます

 兵庫には国内最多クラスの1000を超す城跡があります。世界文化遺産の「姫路城」を筆頭に、国指定史跡は全国最多の22城です。兵庫は、西日本へ向かう街道の結節点であるため、古代からその地の利を巡る争いが多く、中世には戦略上の要衝としてさらに多くの城が築かれました。中世の古い城から近世の新しい城まで、数々の史跡を見ることができるのも兵庫県ならではです。

山城で街おこし
山城で街おこし

 歴史的な建造物が残っていたり、復元されたりし、名所や地域の方の憩いの場となっている城や城跡がある一方で、古い山城は、日常的な訪問は容易でなく、史跡の維持管理も十分に行き届いているわけではありません。ですが、そのような場所に築城されたストーリーがあり、その山頂からの眺めは絶景です。こうした山城の魅力を、街おこしの素材として取り上げる取組みが、播磨や丹波を中心に展開されています。

雲海発生のメカニズム
雲海発生のメカニズム

 兵庫の内陸部には里山や山地に囲まれた盆地が多く、その山を源流とする河川も多い。こうした地形では、湿度が高い傾向にあるなか、秋から翌春にかけては昼夜の寒暖差が大きくなり、放射冷却現象によって霧が発生しやすい。中世に築かれた山上の城跡では、まるで雲の中に浮かんでいるかのような幻想的な景観に遭遇できます。

天空の城「竹田城跡」
天空の城「竹田城跡」

 竹田城は、今から約600年前に標高350mの山頂に築かれた山城です。戦乱の時代の終了とともに、約130年間の歴史をもって廃城となったため、今は石垣や遺構が残っています。秋から冬にかけて山の麓の円山川の川霧によって、石垣や遺構がまるで雲海の上に浮かんでいるように見えるので、「天空の城」や「日本のマチュピチュ」とも呼ばれています。

星空も自慢です
星空も自慢です

 兵庫と岡山の県境に近い佐用町大撫山は、街全体を覆うかのような幻想的な朝霧のスポットです。加えて、その山頂にある西はりま天文台には、一般公開としては世界最大となる直径2mの望遠鏡「なゆた」が公開されています。佐用町では、環境保護に関する条例のなかで、町の豊かな自然の象徴として「美しい星空」を掲げ、光害を防止し、町ぐるみで星空の保全に取組んでいます。


関連するプログラム