魅力的な住環境の「大都市圏」があります
「文化の京都」「経済の大阪」に対して「住むなら神戸」と言われてきたように、大阪に隣接する尼崎から人口150万人の神戸まで、住環境の整った大都市圏が形成されています。「山手」と呼ばれる住宅街に対し、臨海部の浜手では数多くの工場が立地する阪神工業地帯が形成されています。また、県西部では、人口50万人の姫路を中心に、播磨臨海工業地帯やその後背となる都市圏が形成されています。
陸と海の豊かさあっての神戸
神戸・大阪間にひろがる兵庫の大都市圏の特徴は、六甲山系と大阪湾に挟まれた自然に近接する環境であることです。自然豊かで暮らしやすかったため、六甲山の自然は中世からすでに荒廃していたと記録されています。山の荒廃は土砂流出や河川氾濫の原因となります。六甲山の自然再生の取組みが始まって約120年が経過しました。また、30年以上に及ぶ沿岸ぐるみで海の再生活動によって、美しい瀬戸内海も再生されました。「住むなら」の背景には、こうした自然と共生する取組みがあるのです。
歴史と文化が交錯する「阪神間モダニズム」
大阪と神戸に挟まれた六甲山を背景とする地域では、日本の近代化政策を背景に、約120年前から次々に鉄道が開通し、企業家たちが競って住宅や別荘を建築したことから、住宅都市として発展していきました。革新と伝統、西洋と日本が交錯するこの地域では、後に「阪神間モダニズム」と称される、近代的な芸術・文化・生活様式が築かれていきました。今もこの地域には、そうした往事の名残や息吹が色濃く残っています。
ダウンタウンの歴史が満載「尼崎」
大阪のすぐ隣、阪神電鉄尼崎駅周辺は、近世から現代までの日本の都市のあらゆる姿を今に伝える、とても不思議な場所です。11の寺院が集積する寺町や再建された尼崎城は近世の街を偲ばせます。近代の名残でもある尼崎市役所開明庁舎(旧開明尋常小学校校舎)には、太平洋戦争時の空襲による機銃掃射の跡が残る壁、昭和初期の校舎や教室も保存されています。ワイワイガヤガヤと賑やかな商店街は、昭和の香りを残しつつ、今なお現役のダウンタウン(下町)です。