ひょうごを学ぶ!

なんでもある日本の縮図

古い街並みや文化

古い街並みや文化
「歴史的景観や伝統文化」が保全・継承されています
「歴史的景観や伝統文化」が保全・継承されています

 兵庫は古都京都に近く、都から西日本への交通の要衝であったため、いくつもの街道が整備され、古代から発展してきました。姫路城に代表される城郭や国宝建築物は全国トップクラスです。また、龍野・篠山・出石は、「小京都」と呼ばれる魅力的な城下町が整備され、その歴史的な景観が現在も保全されています。そうした街で播磨地域に代表される「祭り」や人形浄瑠璃・農村歌舞伎などの芸能・文化もしっかりと継承されています。

伝統文化を継承していくために
伝統文化を継承していくために

 伝統的な景観や建造物は、行政による文化財等への指定と地域や所有者の方々の協力によって保全されます。一方で、伝統的な文化や芸能、行事に関しては、公の指定があっても継承者がいなければ失われてしまいます。残念ながらこれらが公式な教育プログラムに組み込まれる事例はほとんどありません。地域の方々が主体的に継承に努める、そのためには地域そのものが元気であり続けなければならないのです。

但馬の小京都「出石城下町」
但馬の小京都「出石城下町」

 但馬の小京都「出石城下町」の一角にある永楽館は、およそ120年前に開館した、関西最古の芝居小屋です。歌舞伎や寄席など大衆娯楽の殿堂として、地域の人々に親しまれてきました。やがてテレビの普及や娯楽の多様化によって、60年前に閉館してしまいます。しかし、往時を懐かしむ声があがるようになって、約20年にわたる復元に向けた活動の結果、永楽館は蘇りました。公演が行われない日には、楽屋や奈落などの裏舞台も見学できます。

「播州の秋祭り」は地域の誇り
「播州の秋祭り」は地域の誇り

 兵庫の南西部、播磨は祭りが盛んな地域です。稲の収穫を終える10月頃から毎週のようにどこかの神社で屋台(太鼓台)の練り出しが行われており、大きな太鼓の音と担ぎ手のかけ声が辺りに響いています。地域コミュニティの結束が伝統行事である祭りを通じて受け継がれており、播磨のカレンダーは「祭の翌日に始まり翌年の祭で終わる」「仕事を理由に祭に参加しないと地域で怒られる」というようなことがまことしやかに語られています。


関連するプログラム